視聴者さんの質問にお答えします① カタカナ用語、日本語でどういう意味? 【編み物】【かぎ針編み】【英語】
こんにちは、スザンナです。
視聴者さんから頂いた質問等に答えていきます。
ここでは、個別に答えるよりも、公に答えた方が良さそうな質問に答えたいと思います。
随時更新いたしますので、時々お立ち寄りください。
【よくある質問】
動画を視聴していますと、カタカナの編み物用語がちょくちょく混じりますが、一体どういう意味なのか分かりません。
まずは、ごめんなさい。
私、英語で編み物を覚えました。だから、日本語の呼び名がなかなか覚えきれないのです。
頭の中は、細編みより先にシングルが出てくるんです。シングルだから細編み、と変換し直して話してます。
だから、気を抜くと、先に英語が口から出てしまったり、いい日本語が思いつかないと、英語のまま言っちゃったりします。
また、クラスター、グループ、スペースなどなど、日本語に変換しにくい言葉もあります。ニュアンスが日本語では伝わりにくいというか。難しい!
だから、もしかしたら、私の説明で使ってる日本語は、編み物本にでてこない言い方があるかもしれません。
あるいは、違う言葉を勝手に作っちゃってるかもしれません。
だから、ごめんなさい。
なるべく正しく伝えるようにしてますが、特に古い動画になればなるほど英語の用語で代用してしまう傾向が強いです。
興味がおありかどうか分かりませんが、編み物を始めたきっかけについてお話したいと思います。
実は私、最初、編み物ではなく裁縫から手作りを始めました。義母の手ほどきでミシンを覚えた訳ですが、輸入の仕事に長年携わっているので、ちょくちょく海外の可愛い服や小物などが仕事の調べ物の際に目に入ってきたんです。
でも、それが日本では手に入らない物も多いし、忙しくてなかなか買い物にも行けない事情もあり、荷物を仕入れるついでに私的な物も一緒に輸入するようになったんです。
だから、日本にいながらターゲットや、ノードストロームなどで買い物してました。
それで、もうずいぶん前になりますが、たまたまETSYが広告に上がってきて、当時は洗練された手作りのお高めのゴールドアクセサリーなどがメインだったんですけど、ソーイングの物もあったので、保育園のお餅つき大会で使う娘のためのエプロンとコック帽を作ってもらったら、それがもう可愛くて。
それで、アメリカではこんなに可愛いパターンがあるのか、と知りまして。
そこから海外のソーイングパターンで自分もちょこちょこ縫い始めるようになったんです。
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特に助けになったのは、英語のYouTube動画です。
えー!ビデオで教えてくれるところがあったーってもう嬉しくて。
それで基本を押さえたら、次に海外パターンで作品を作るようになって。
あとですね、夏祭り用に可愛い布で甚平さんを縫いたくて、初めて日本語の本を買いました。
それで、YouTube動画を見てる時に、アメリカのかぎ針編み文化にも触れることになって、その可愛らしさに圧倒されてしまったんです。
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英語の動画を参考に夢中で編みました。
楽しくて、楽しくて。
そしたら、もっと編みたいってなるでしょう?
だから、海外のパターンを読み漁るようになったんです。
ミシンの時みたいに。
だから、自分が理解するために必要だったのが日本語ではなくて英語だったので、必然的に英語の用語があたまに入ってしまった感じです。
その後、言語にこだわらず世界中の編み物動画を見るようになって、それぞれの言語で聞いています。
だから、編み物に関しては他の国の用語も頭が勝手に記憶するようになってます。
では、よく来る用語の質問にお答えします。
【クラスター】ってなに?
クラスターと聞くと、何を思い浮かべますか?
クラスターで調べると出てくるのは上のような宇宙の爆発シーンや、下のような石の結晶ではないでしょうか。
他にも、ブドウの房などもクラスターと呼ばれています。
クラスターとは、つまり、結晶や塊のことです。
では、編み物の世界では、クラスターにはどんな意味があるのでしょう。
クラスターとは、玉編みや3目一度、ポップコーンなど、装飾が加えられた一目の編み目の総称です。
毎回呼ぶのが面倒な時でも、日本人は律儀に毎回同じ呼び名を繰り返しますが、英語圏の人たちは面倒くさがり屋が多いので、すぐにはしょります。それで、2回目以降に出てきた場合、同じ物はクラスターと呼ぶことが多いです。
玉編みのスクエア |
【グループ】ってなに?
グループとは、集団のことで、グラニーや松編みなどの規則的な編み目の総称です。
クラスターは装飾が加えられた一目の編み目の呼び名に対して、グループでは数目で構成されている編み目の装飾に対して使います。
こちらもクラスター同様、2回目以降はグループと呼ぶことが多いです。
ウイルスパターンのシューズバッグ |
【バックバンプ】ってなに?
車の前と後ろについているバンパーをご存知ですか?
そのバンパーは、バンプの変異形です。
日本では馴染み無い習慣ですが、海外では(今は時代が変わったので分かりませんが)、縦列駐車やパーキングに駐車する際、サイドブレーキはひかずに駐車します。そうしておくと、後から来た人が、前と後ろの車を少しずつずらしたら自分も駐車できそうだ、と言う時、その駐車車両を押して動かします。その時、その前の車に軽く当たる程度に押すのですが、その際にバンパーが衝撃を吸収して車をストップさせるんです。だから、前と後ろにバンパーが付いていて、日本人はバンパーが傷ついた、凹んだ、と騒ぎますが、海外ではバンパーは凹むもの、という認識なんです(だったんです、かも)。
だから、バンパーは、車の前後に付いていて、しかも一番出っ張っているでしょう?
つまりそういうことです。
バックバンプとは、裏側(バック)でこぶのように出っ張っているもの(バンプ)、という意味なのです。
鎖の作り目を裏返して見てください。
裏側には一列にポコポコと出っ張った物が並んでませんか?
それをバックバンプと呼ぶのです。
日本語では、裏山、と呼ばれてます。
なぜ英語ではマウンテンとならないか、というと、そこまで高くないからです、
ヒル(丘)にもならないほんの少しの盛り上がりです。
その辺り、英語では明確に言い方が分かれているのです。
そして、作り目の鎖を編んだ後、この裏山に編み目を入れることが良く推奨されます。
なぜなら、編み目の下側に鎖目が残って美しく仕上がるからです。
ですから、この裏山(バッグバンプ)という言葉は頻繁に出て来るのです。
【ポスト】ってなに?
みなさんのお家に郵便受けはありますか?
備え付けですか?それともポツンと立ってますか?
英語で何と呼びますか?
そう、ポスト、ですね。そして、このポストは、そのポストです。
アメリカの映画などに出てくるポストは、庭にポツンと立ってることが多いです。
新聞配達などは、わざわざそのポストに入れてくれるわけではなくて、自転車を漕ぎながらそのポストに向かって投げていくシーンを見たことがありませんか?
確かに上に箱がある場合があります。
でも、その箱のことをポストと呼ぶのではありません。
ポストというのは、その下についている支柱のことです。
そして、ポストは、ここがその場所だよ、という目印でもあります。
つまり、新聞配達や郵便配達の人たちが投げるのは、元々は入れることが目的ではないからなんです。
ということで、かぎ針編みでもポストは同じ意味です。
大切なのは上の目本体ではなく、その下にあるポストなのだ、ということなのです。
つまり、ポストとは、長編みなどの縦のラインの編み目のことを指しています。
そして、ポストは単体で使うことはあまりなく、フロントポスト、バックポストなどと合体して使うことが多いです。
この場合、ポストは引き上げという意味で日本では呼ばれています。表引き上げ、裏引き上げ、です。
ですが、何度も繰り返しますが、ポスト自体に「引き上げ」という意味はありません。
ただ、日本語では引き上げと呼ぶので、その対応する言葉がポストである、というだけで、同じ意味ではありません。
ですから、一般的な翻訳ソフトでは正しく編み物用語は翻訳されませんのでご注意ください。
【バックループ・フロントループ】ってなに?
編み目の上に並ぶ鎖目のことを、目、と呼びます。
そして、その目には、それぞれV型に2本の線が横に走っています。
そのそれぞれの2本を、日本語では上下に分けて、上半目、下半目、と呼びます。
ところが、この「目」という呼び名は編み物用語となるので翻訳時には、その名の通り、「目、瞳」と訳されてしまいます。
では、英語では「目」は何というでしょう?
実は「スティッチ」と呼びます。
では皆さんに質問です。
日本語の上半目、下半目、これは英語で何というでしょう?
アッパーハーフスティッチ(上半目)とロワーハーフスティッチ(下半目)でしょうか?
残念!
違うんです。
英語では、【フロントループ(表の輪)、バックループ(奥の輪)】と呼びます。
なんで???
たぶん英語圏の方々も、なんで日本人は編み目のことを瞳、瞳などと呼ぶんだ、って思ってるでしょうし、奥のことを上上って言うんだろう、って思ってると思います。
皆さんのお家のお庭、玄関側(表)にありますか?それとも家の奥側にありますか?
では、奥側にあるお庭のことを何と呼びますか?
【裏庭】と呼びませんか?
そして英語でも、裏庭は【バックヤード】と呼びます。
つまり、
なんでちゃんと裏庭って呼べるのに、これはバックループって呼べないんだよ~( ;∀;)
一貫性がないな~( `ー´)ノ
って思われてると思います。
そして、さらには、【半分】て一体なんだよ!!って。
【ハーフ(半分)】という言葉も、日本人にはなかなか理解が難しい言葉でして。
例えば、円形の美しい形のケーキ🎂、これは【ハーフ】が使えます。
例えば時間もそうです。
時間は目に見えませんよね。
だから単位が使われます。
1時間、【ハーフ】は半時間です。
だけど、靴下、お箸など、そもそも2個1セットで使うものは【ハーフ】が使えません。
だってペアだから、セットだから。
つまり、複数だから。
よって、この編み目の上の鎖は2本の糸で形が構成されているので、必然的に複数と認識されます。
だから、英語圏の人たちが【半目(ハーフスティッチ)】と聞いた場合は、
高さが半分なのかな?とか、
2目を1目に減らすのかな?
と思うことはあっても、
まさか上のV型の鎖のことを言っているなどとは露にも思わないのです。
ということで、【フロントループ】は直訳しますと、【手前(表)の輪】を意味し、日本語では【下半目】と訳されます。
そう、抱かれるイメージとは逆なので注意してくださいね。
ですから、【バックループ】は直訳しますと【奥(裏)の輪】を意味し、日本語では【上半目】と訳されます。
バックなのに上なの?と思われるかもしれませんが、これらは感覚や文化の違いが非常に深く関与しているのです。
そして日本の編み物用語に疎い私が使ってる言い回しが変に聞こえる場合、それはこの英語圏の感覚に起因していることが多いのです。
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