【編み物初心者】【かぎ針編み】往復編みの四角いパネルだけで編める本格的なボートネックセーター



みなさん、こんにちは😃
スザンナのブログへようこそ。

本日は、こちらのジェームス・ディーン風のアメリカンカジュアルなセーターをご紹介したいと思います。

是非最後までよろしくお付き合いくださいませ。


永遠の定番、ジェームス・ディーン


スザンナはジェームス・ディーンが好んで着ていたようなアメリカの労働者っぽいファッションが大好きです。

機能的で、動きやすく、丈夫で、シンプルで、色が綺麗で、飽きの来ないデザインは秀逸。


デニムにも合わせやすいから、ついつい毎日着てしまうんです。

主婦は毎日、掃除、洗濯、お料理、と一日中動き回りますからね。

さらにうちには手のかかる猫ちゃんたちもいますから、あっちで吐いた、またおトイレした、マットが裏返されてるって、そりゃもうまるで永遠の2歳児。

ということで、エレガントなファッションにも憧れますし、ついついお店で見かけたら買っちゃったり、編みたくなって編むんですが、結局毎日着てるのは、何の変哲もないスウェットの上下だったり、こういうデニムとセーターだったりするわけなんです。

好きと必要は違うってことなんですよね。


初心者でも経験者でも楽しく編める本格的な作品


それで、今シーズンのコンセプト、【初心者でも経験者でも楽しく編める本格的な作品作り】、これってよく考えたら、シンプルイズベスト、ってことだなって思いまして。

極力無駄を省いて、まずごくごくシンプルなデザインを考えました。

これは本当にとても勉強になりました。自分自身の基本のデザインがいくつも出来上がったことは、すごく価値のあることです。


さらに、そこにエッセンスを加えるのがスザンナ流。
ユニクロさんや、無印良品さんなどのザ・シンプル、っていうのもすごく素敵なんですけど、やっぱりアメリカ好きの血が騒ぐわけでして。

それで、編み方やデザインを編み物初心者さん向けにシンプルにしたので、糸や編み目を経験者さん向けに少しこだわってみようかな、と思いました。

それが、前回のスタッシュバスターシリーズと、今回のセーターとなります。


スタッシュバスターのコンセプト


前回のスタッシュバスターは、ただ普通にシンプルに編むだけで作品が引き立つ方法をご紹介しました。
このテクニックを習得しておくと、色遊びが楽しくなるだけでなく、長年鎮座していた使い道のない糸に命を吹き込んだり、ゴミ箱に入る予定だった悲しい端糸たちが作品に生まれ変わったりと、エコロジーで、エシカルで、ゼロウェイストなライフスタイルを貫けるばかりか、社会に対しても発信していけるメリットもあります。

これこそ、スザンナが望んだ、地球と共存していくための環境に優しい暮らしにつながるコンセプトです。


それをどんどん展開させていきたいと考えています。
詳しくはまた近日お話させていただきますので、楽しみにお待ちくださいませ。


編み物のきっかけ


さて、こちらのセーターに話を戻しまして。

今年でチャンネル開始から5年が経過したわけですが、この5年を振り返って、最初に編み物を始めたきっかけを考えていたんです。

私はどんなファッションが好きだったかな?
どんなライフスタイルを選んできたかな?
いつも履いてる靴はなんだっけ?
いつもどんな生活してるっけ?

この数十年を振り返ってみたわけです。

そして、この5年間に発信して来た作品を思い出したり。

結果、私が好きなものはジェンダーレスで、普遍的で、実用性があり、シンプルであることが分かったんです。


それで、とにかく無駄を削ぎ落とすことと実用性を与えることで、初心者さんが、

「作りたいから編めるようになりたい。」


と思う気持ちを奮い起せるような作品を作らなくては、って思ったわけです。

そう、私がどうしてもブランケットが編みたいから編み物を始めたように。

そして、そう思った気持ちをずっと持ち続けていけるモチベーションにするためには、経験者の心にも響くものでなくてはなりません。

それがある限り、編み物はきっと毎日楽しいだろうって思うようになったわけです。

編み物を始めて5年、四六時中与えられる嫌がらせにほとほと疲れ果てて、編むことが楽しいと思えない日々もありました。

リクエストをもらうことはとても光栄ではありましたが、ライフスタイルと異なるリクエストに応えるのがストレスでしかないこともありました。
そんなリクエストに応えてもスルーされ続けるのは嫌がらせされるのと同じ気持ちでした。
今、全てのリクエストを完了し、心はとてもフラットです。
もちろん、私の動画の上位はほとんどが視聴者さんからのリクエストを自分で消化した作品ばかりではあります。
だから、そのことに関してはとても感謝しています。

簡単に説明するならば、

ようやく好きなものを自分のペースで何のしばりもなく編ませてもらえる、

という感じです。


定番デザインのシンプルセーターへのこだわり


というわけで、自分で好きなように作りましたから、こだわりポイントもけっこうあります。

まず、ひとつめ、

編み目にこだわり。

せっかく編むならば、編めるという満足感だけではなく、これは素敵って思えるものにしたかったので、編み目にこだわりました。
冬物ですから、暖かさを重視して、保温力に優れた編み目を選びました。
また、女性用のセーターですので、可愛らしい模様も大切でした。

選んだのは、嫌がらせの原因のひとつでもある、トリニティ・スティッチです。

このトリニティ・スティッチは、編み地に模様が可愛らしいだけでなく、伸縮性があり、さらに保温力や着心地が良いので、着るものに適しています。
その伸縮性を最大限引き出す方法でセーターに形成しました。

ふたつめ、

毛糸にこだわり。

初心者向けプロジェクトで私が気になったのは、完成までの目数や時間を減らすために太い毛糸で編む作品が多いことでした。
それって、本当に大切かしら?

私が初めて編んだブランケットは、キングサイズです。
しかも、ただの細編みの往復編みだけで編んだだけです。
だけど、初めて編めた人間にとっては、編めた、という充足感が勝つので、時間がかかってることなど何にも気になりませんでした。
1ヶ月近く、毎日毎日一日中同じ作業を繰り返していました。
また、それが楽しくて楽しくて時間を忘れました。
編んでる編み地を見て、家族や友達が褒めてくれました。
それが嬉しくて励みになりました。
完成したものを人に見せたら驚かれました。

その瞬間、編み物をしない人たちから、私は編み物ができる特別な人、と見られるようになりました。

この編み物の世界では、初心者のくせに、とか、新人のくせに、とか、下手くそ、など、数多くの誹謗中傷を今でも受けていますが、世間の人は違いました。

編める私を、編めない人たちほぼ全員が純粋に尊敬してくれたのです。

それが真実だと私は思っています。

私にはその経験があったから、今でもこうして編み物を楽しめるのだと思います。


だから、完成まで時間はかかりますが、売られているセーターにも見える細さの糸を選びました。

太い毛糸では手編み丸出しで恥ずかしくて着ていられない場所や環境で暮らす人もいるからです。

実用的でなければならない、と私が考える理由です。

みっつめ、

形にこだわり。

私が飽きずに何枚も大きなブランケットを編めたのは、それが四角い形だったからです。
特に最初の頃はただ往復編みを楽しんでいました。
また、子供たちが小さい頃に縫ってあげた洋服も、全部四角い布から出来てました。

つまり、四角形なら、初心者さんでも編めるってことです。


じゃあ、四角形で作ろう、と作ったのがこのボートネックのセーターです。

だけど、やっぱり首元、裾、手首にはリブがないと着心地も悪いですよね。

しかも、リブを編みながら本体に繋ぐのって少し難しい。
でも、引き上げ編みだと編み目がガッツリかぎ針編みに見えてしまう。
だったら最初からリブだけ編んで後で繋いだら良いんじゃないの?って考えたらすごく楽になりました。
後からリブを編むからサイズ調整も楽になります。
長過ぎたら短くすれば良いし、短過ぎたら長くすれば良い。
本体とリブの目数や段数の違いだって最初から気にしなければ良いだけ。
袖も筒で編むからややこしいなら、四角で良くない?
袖口だって、どうにか均等に付けば良いんだし。

これらの知識や経験値は、何年も海外パターンを毎日のように読み込んだり、編みたい時は編んだり、そしてそれを日本語で説明しなおしながら再吸収してきたおかげです。

こんな時どうするの?ってことは、学習したから覚えてるし、市販の服がどうなってるのか裏返して見たら答えがわかります。

それに、安い服と高い服の違いは、技術的な違い、素材の違い、職人の腕の違いであることもわかって来ました。


だけど、みんな喜んでチープシックを楽しんでらっしゃる。ということは、ニット製品にそこまで技術は求められていないことも分かりました。

だったら、難しく考えなくて良いんです。
簡単で良いんです。
丁寧に作られているかどうか、それが大切なだけ。

よっつめ、

丁寧さとデザインにこだわり。

私がアメリカの労働者階級っぽい服が好きなのは、何十年も変わらないスタイルと何十年も着倒せるデザインでした。
根気とは丁寧に編む根気。

丁寧に編めば気に入るし、何十年も大切にすることでしょう。

何十年も着るにはシンプルなデザインにしなければ。

だから、普遍的なボートネックデザインのセーターを選びました。
袖を伸ばしても、まくっても、折っても大丈夫なように袖口にリブを付けました。
体型が多少変わっても影響のないように、少しゆったりしたサイズに仕上げました。
保温力を高めるために開口部分は全てリブ編みにしました。
動きやすいように伸縮性のある編み地を効果的に使いました。
飽きの来ない、また上質に見える編み目を使いました。

市販品で同等品を求めた場合、材料代の数倍以上かかるものを作るのがコンセプトでした。

私は余ってるアクリル糸を使いましたが、素材によっては10倍近く変わるはずです。


いつつめ、そして一番大切にしたこと

サイズにこだわり。

それらを身長別、体型別に分けて、サイズ構成しました。腕の長さも自分サイズに合わせれますし、一般的なサイズで編んでも袖口のリブで調整できますから、おくりものにも最適です。

是非、編み物ができることに誇りを持って、編み物が出来ない人たちに喜んで貰えるものを作ってあげてください。


これが私からの一番のメッセージとなります。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

動画はこちらです。



日本語版



英語版






視聴者さんが編んでくださいました


ラテっぽい、ちょっとノスタルジックで、淡い色合いが素敵です。

ツイード調のリブが可愛いセーター
柔らかそうに仕上がってます


JKが喜んで着たくなりそうなラテ感


畳んでも可愛らしいですね









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