Rich More(リッチモア)2023年春夏&秋冬シリーズのご紹介 ② 【編み物】【棒針編み】【かぎ針編み】
こんにちは、スザンナです。
前回に引き続き、リッチモアさんのコレクションについてのご紹介です。
秋冬は、女優サラ・ベルナールと、オペラ歌手のマリア・カラス特集となっております。
サラ・ベルナール
サラ・ベルナールは19世紀に活躍したフランス人女優です。調べてみますと、ユダヤ系フランス人だったようです。
彼女は時代を象徴するアール・ヌーヴォー様式の中で生きており、舞台衣装やポスター、絵画などさまざまな芸術品が彼女のために、また彼女をモデルとして作られ、それらは今でも大変人気があります。
特に有名なのはアルフォンス・ミュシャで、彼女が自分から頼んで絵を描いてもらい、そのおかげでミュシャは有名になりました。また、彼のパトロンであったことはよく知られています。
ミュシャについて
ミュシャの絵は日本でもとても人気がありますね。うちにも昔3枚あって、その盗難をめぐって裁判沙汰になったこともあります。
実は、絵が狙われていることは分かっていたので、警察に相談した結果、自宅に置かないほうが良い、誰かに預けたほうが良い、という助言をもらって実家に預けたのです。ところが、家族の中に口の軽いものがいて、絵がそこにあることを絵を狙っていた人物に口を滑らせてしまったのです。そして、その人物はわざわざそこまで出かけて行き、その時一人で家にいた年老いた家族にうまく話し、絵を渡してもらって逃げたのです。私が警察の助言を信じたばかりに起こってしまった悲劇に愕然としました。家に置いておいた方がまだましでした。
すぐに警察に通報しました。ところが絵というのは不動産や車などとは異なり、所有権を登録していないので、その人が盗んだことは明白でも、その人が盗んだという裏付けが必要なんです。警察の助言に従ったから起こった事件である、と話しても無駄でした。
例えば、買った時の領収書があっても、その後家族の一人がお金に困って他の家族に黙ってその絵を勝手に売ってしまった場合にはいとも簡単に所有権を失ってしまいます。それがあとからこじつけた嘘の売買契約だと思われる場合にはそれが嘘であると立証しなければなりません。しかも契約書を必要としないので、口約束が有効で、全ては裁判官の判断にゆだねられるのです。
そんなことがあり、絵は盗まれたままとなり、こじつけの嘘を立証できず、裁判でも負けて、絵を失った過去があるのです。
ですから、絵を買う時にはくれぐれもご注意ください。そしてご自宅の大切な絵に関してはくれぐれもご用心なさってください。そういうことは遺品整理の際にも良く起こりうることです。また、絵は贋作も多いので、有名な画家の絵などは特に気を付けてください。
今、確かなこととして私が言えることは、そのミュシャの絵は価値があったのだろう、ということで、なぜそう思うかと言いますと、その絵に価値が無ければ盗まれないし、こじつけた嘘の売買契約の言質もなかったであろう、と推測できるからです。
価値のないものを盗む人はいません。それが私がこの人生で学んだ大切な事柄です。
たとえそれが司法において立証できなかったとしても、行動がすべてである、ということなのです。
でも、盗んだ人や盗んだ人を擁護する人たちは良くこう言います。
盗んでません。
あなたは何も盗まれていません。
あなたが勝手にそう思い込んでるだけ。
そもそもあなたのものではありません。
何度このセリフを聞いたことか。
確かに司法上はそうかもしれません。しかし、真実は司法とは異なります。
ですから、皆さんもそう言う言葉を発する人こそ注意してください。
その人は善意の衣を着た偽善者です。
良く言いますよね、
その人の靴を見れば生活水準が分かる。
その人の手を見れば性格が分かる。
見分け方は人それぞれだと思いますが、この言葉は結構適格だと思いますよ。
さて、私の話でミュシャに興味を持っていただけたのなら幸いです。どうぞ次リンクよりどんな芸術なのかご覧いただければと思います。
サラ・ベルナールの人柄
サラ・ベルナールは、まだ映画がない頃に活躍した舞台女優で、その演技力には定評があり、名声を欲しいままにしました。
その背景には、子供時代からとても夢みがちで、空想の中で生きていたことも関係しているかもしれません。
そのおかげで国立音楽芸術学校に合格し、喜劇女優として良い成績をおさめ、あの有名なコメディ・フランセーズに入団するのですが、上下関係よりも人としての思いやりを大切にする性格が災いし、思いやりのかけらもない先輩女優と喧嘩になり追い出されてしまいます。
それでもめげることなく、精力的に活動し、戦争の頃には劇場を野戦病院にして、負傷した戦士たちをいたわります。
また、その後、ビクトル・ユゴーの演劇で成功し、その功績が認められてコメディ・フランセーズに戻ることができました。
彼女からは、めげない、くじけない、人に優しく、という良い特質を学ぶことができますね。
また、彼女がユダヤ人である、という事実から、サラという名前が持つ意味も加味されていると考えて良いと思います。サラ、とは旧約聖書に出てくる女性の名前で、賢い女性の代名詞なのです。
ただ、残念なのは、実際に彼女の映像を見ることがなかなか出来ない、という点です。
少し、サラ・ベルナールにまつわるものを探してみました。
https://amzn.to/43RzOeNマリア・カラス
20世紀最高のソプラノ歌手と謳われたディーバ、マリア・カラスはニューヨークのマンハッタン生まれのギリシャ人で、54歳でその波乱万丈の人生を終えました。
オナシスとの恋
マリア・カラスは、ギリシャの海運王であるオナシスのことが好きでした。
オナシスはトルコで生まれたギリシャ人で一代で成功した人物です。
マリアはご主人の元を離れて、オナシスの元に行きました。
マリアはオナシスといつかきっと結婚できる、と思っていました。ところが、ある事件をきっかけに二人の関係は壊れてしまいます。
その事件とは、JFK暗殺事件でした。
時の大統領であるジョン・F・ケネディが突然暗殺された事件は皆さんも良くご存知だと思います。
そのケネディ事件とマリア・カラスがどうつながってるの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
JFK事件
ケネディが暗殺された際、奥さんのジャクリーンも一緒に同乗していました。
同じ車の中で横に座っていたご主人が突然射殺されたのです。
しかも、暗殺者として逮捕されたオズワルドは何者かによって大衆の面前で射殺されます。
そして、キューバは突然クーデターが起こり、左派のカストロ議長がトップになり、米ソの冷戦が色濃くなってきます。
さらに、ジョンの弟のロバートも暗殺されたのです。
突然子供たちと取り残されたジャクリーンは、身の危険を感じ、安全を求め始めます。
詳しくはこの映画をご参照ください。
ジャクリーンとオナシスの再婚
そしてジャクリーンはオナシスと出会い、オナシスはジャクリーンと結婚し、ジャクリーンを自分の島に隠したのです。
海の王であるオナシスに簡単に手出しはできません。その島はオナシスの私的財産ですから誰も許可なく立ち入ることもできません。二人の間に愛があったのかなかったのかはわかりませんが、善意のオナシスと、他に頼れる人のいないジャクリーンでしたから、お互いに理解しあっていたことは確かでしょう。
美しいギリシャの海辺の島で撮影された中年になったジャクリーンの優雅な写真を見たことがある方もいらっしゃるでしょう。あれは、ケネディ夫人ではなく、オナシス夫人として撮影されているのです。
オナシスに振られたマリア
そして、政治的な理由で突然オナシスに捨てられたマリア・カラスは大変ショックを受けます。
さあ、そんな話を聞くと、オナシスってどんなハンサムなんだろう?なんて想像してしまうかもしれませんね。見たいですか?
アリストテレス・ソクラテス・オナシス で検索してみてください。ギリシャ人らしいそうそうたる人物が出てくる名前ですね。本名なのだとしたらご両親のオナシスに賭ける思いが伝わってきます。
マリアの歌声
マリアがどうして絶賛されているかというと、自分の声帯を酷使してまで表現しようとした感情であろうと思います。ですから、最盛期は10年ほどと大変短かったようです。
彼女にしか表現できなかった感情は、彼女の感受性の強さにも関係していると思います。
他に人には見えない、感じ取れない感情を歌詞や楽譜から読み取ることは一種の才能です。
そして、それを見事に再現できること、それも才能です。
ですから今でも彼女は絶賛されるのでしょう。
マリア・カラスの歌声 |
リッチモア 2023年秋冬シリーズ
19世紀末から1914年に第一次世界大戦が始まるまでのフランスは、
ベル・エポック期と呼ばれ、パリが最も華やかに繁栄した時代でした。
文化や芸術が花開くなか、その象徴として輝いたのが、
国際的スターとして一世を風靡した舞台女優のサラ・ベルナールでした。
そして1923年にこの世を去ったサラと入れ替わるように生を受けたのが、
20世紀最大のオペラ歌手といわれるマリア・カラスです。
交差することのない二人の縁は、
ともに「黄金の声」と称えられることで後世に語り継がれていきます。
演劇とオペラと舞台は違えど、共通した役を数多く演じた時代のミューズと歌姫。
2023-2024年秋冬リッチモアは、没後100年のサラ・ベルナールと
生誕100年のマリア・カラスが共に演じた役柄をイメージソースとしてデザイン展開します。
詳しくはこちらをご参照ください。
サラ・ベルナール & マリア・カラス 特集 |
動画のチャンネル登録もお待ちしております。
スザンナのお店はこちら
https://www.yoneyamadou.com/page1.html